【感想・ネタバレ】映画『祈りの幕が下りる時』東野圭吾原作×阿部寛主演の「新参者」シリーズ完結編!【★4.0】

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

『祈りの幕が下りる時』作品情報

監督福澤克雄
出演者阿部寛
松嶋菜々子
溝端淳平
田中麗奈
キムラ緑子
烏丸せつこ
春風亭昇太
音尾琢真
飯豊まりえ
上杉祥三
中島ひろ子
桜田ひより
及川光博
伊藤蘭
小日向文世
山崎努
ジャンルミステリー
製作年2017年
製作国日本
上映時間1時間59分
補足情報原作小説:東野圭吾『祈りの幕が下りる時』

『祈りの幕が下りる時』あらすじ

東野圭吾原作×阿部寛主演の「新参者」シリーズ完結編!
東京都葛飾区小菅のアパートで女性の絞殺死体が発見される。被害者は滋賀県在住の押谷道子。殺害現場となったアパートの住人・越川睦夫も行方不明になっていた。
被害者と殺害現場に住んでいた住人との接点が見つからず捜査は難航するが、やがて捜査線上にある女性が浮かび上がる。
その女性とは、美しき舞台演出家・浅居博美(松嶋菜々子)。
しかし、彼女には確かなアリバイがあり、またもや捜査に行き詰ってしまう。
松宮脩平(溝端淳平)は捜査を進めるうちに、現場の遺留品のカレンダーに、日本橋を囲む12の橋の名が書かれていることを発見する。
その事実を知った加賀恭一郎(阿部寛)は激しく動揺する。
なぜなら、16年前に孤独死した加賀の母の部屋に置いてあったカレンダーにも、同じように12の橋の名が書き込まれていたのであったーーー。

『祈りの幕が下りる時』感想・ネタバレ・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

重厚なサスペンス×繊細な人間ドラマが楽しめる


この作品がシリーズもの(今作がラスト・5作品目)と知らずに見てしまったが、それでもミステリーとしても人間ドラマとしてもとても良かった。
観終わってから調べたのだが、東野圭吾の小説が原作ということで、後半に行くにつれて伏線が回収されていく様子は、さすが東野圭吾作品だなと感じた。

ただ、初めて見る人でも楽しめると言えば楽しめる映画なのだが、主人公・加賀恭一郎(阿部寛)がどういう人物なのかを事前に知っておかないと序盤からうまく楽しめないような作りになっているような気がした。
ただ、これは完全にシリーズものと知らなかった自分のせいであるので、この映画を気になった人は連続ドラマ『新参者』を先に見るか、一つ前の映画作品(シリーズとしては2つ前)の『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』を見てからの方がこの映画をもっと楽しめると思う。

あとは、音楽やセリフ回しなどのテレビ的な過剰演出が若干受け入れられなかった。
こういう演出については、福澤克雄監督が好んで使用したものなのか、もともとが連続ドラマスタートだからなのかはわからないが、単純に自分と相性が合うかどうかの問題だろう。

東野圭吾作品やミステリー作品が好きなのか、リアリティを求めたミステリー作品が好きなのかどうかによってもこの作品は評価がわかれそうだ。

自分はどちらかと言えば後者のリアリティを求めた作品(現実にも起こりそうな事件を扱ったもの)の方が好きで、この作品は前者の性質を持っている作品だが、それでも最後まですごく楽しめた映画だった。

そしてエンドロールにちょこっとだけ出てくる、豪華すぎるキャスト陣にめちゃくちゃビビった。
「こんな数十秒のためだけに、この人たちを起用するんか!!!」という感じ。
前作から出てきたうえでのキャスト起用なのかはわからないが、最後の最後まで楽しませてもらった。