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【映画感想・レビュー】映画『書くが、まま』自分の想いを書くことでしか表現できない中学生

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映画『書くが、まま』の作品情報

監督・脚本監督:上村奈帆
脚本:上村奈帆
出演者中村守里
長谷川葉生
渡邉空美
梅田凜乃
松原瑚春
大根田良樹
富岡英里子
ジャンルドラマ
製作年2018年
製作国日本
上映時間1時間17分
補足情報

映画『書くが、まま』のあらすじ・内容

中学2年生・14歳の松木ひなの(中村守里)は、自分の思ったことを声に出すのが苦手で、その想いはいつも文字にしてノートに綴っていた。
その性格のせいか、クラスでのいじめは日に日にエスカレートしていく。
そんなある日、いじめから逃げるように駆け込んだ保健室で、養護教諭の進藤有紀(長谷川葉生)と出会う。
有紀と保健室での交流を重ねていくうちに、ひなのは徐々に心を開くようになる。
しかし、ある出来事がきっかけで、続いていた穏やかな日常が崩れ去っていくーーー。

映画『書くが、まま』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

自分の想いを書くことでしか表現できない中学生


主演の女の子はもちろん、出てくる役者の演技がとても素晴らしく、思春期特有の繊細さのようなものが丁寧に描写されているように感じる映画だった。

主演の子は、人付き合いが苦手で自分の思ったことをちゃんと口に出せない女の子という設定なので、声で表現することが限られた中で、表情や仕草で女の子の心の内を表現していて良かった。

いじめる側の子たちも、悪気がなくただからかって楽しんでいるだけという、思春期の学生特有のいじめという感じが伝わってきて、思わず感情移入してしまい「こいつら・・・(怒)」みたいな気持ちになる。

あと、いじめっこの1人で、いじめる気持ち半分、自分がいじめられないようにやっている気持ちが半分みたな立ち位置の子がいるんだけど、その曖昧な気持ちがすごく伝わってきた。
特に、主演の子に謝罪するシーンは思わず泣きそうになった。

映画で出てきたバンドは実在していて、映画の設定と同じように岩手・盛岡で誕生した3ピースバンド『SWANKY DOGS』。
声も曲も良かったし、映画の雰囲気にマッチしていて良かった。

ただ、前半は良かったんだけど、後半はなんか中途半端な青臭さを感じて残念。

最後の方の展開で、保健室にたくさん中傷の張り紙をしたり、生徒がたくさん集まってくるのは、あまりリアリティがなかった。
クラスメイトの中でもいじめられていたのが1人、いじめていた主犯が2人で、残りのクラスメイトはほとんどいじめに関与も興味も持っていないように見えたのに、あのシーンで集まってきてひなのや先生に冷たい目を向けるのがよくわからなかった。

自分だけが感じたことかも知れないが、なんか、無理矢理エモい展開に持っていって感動させようとする魂胆が透けて見えてしまった感じ。
リアリティ重視のシーンが多かったように思えるだけに、後半にいきなり青春ドラマっぽいことをしだしたのがちょっと受け入れられなかった。

あと細かく気になった点は、全体的に音量が小さくてたまにセリフが聞き取りづらかったり、かと思えば挿入歌では爆音が流れたりと音量バランスが悪くて、たまに映画への集中力が削がれてしまった。

悪いところも結構書いたけど、物語としての評価は、1時間ちょっとの間に色々と詰め込みながらも、全体をちょうどいいバランスでまとめていた良い映画だった。

思わぬ掘り出し物を見つけた気がした。