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【映画感想・レビュー】映画『溶ける』田舎に住む女子高生の思春期特有の不安や戸惑いなどの苦悩を描く

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映画『溶ける』の作品情報

監督・脚本監督:井樫彩
脚本:井樫彩
出演者道田里羽
ウトユウマ
小山梨奈
速水今日子
坂本雅子
赤瀬一紀
増田優子
青木三奈
ジャンルドラマ
製作年2015年
製作国日本
上映時間45分
補足情報

映画『溶ける』のあらすじ・内容

田舎町に住む女子高校生の真子(道田里羽)は、学校生活や家族関係で溜まったストレスを近所の川に飛び込むことで解消していた。
ある日、いつものように川に飛び込んだところを、東京からやってきた従兄弟の孝太郎(ウトユウマ)に見られてしまう。
夏の間、真子たちと一緒に暮らすようになった年上の孝太郎の存在、親友との関係の変化、そして先が見えない将来のこと。
それらと向き合うことで、彼女の生活がゆっくりと変わっていくーーー。

映画『溶ける』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3)

田舎に住む女子高生の思春期特有の不安や戸惑いなどの苦悩を描く


田舎に住む女子高生の思春期特有の不安や戸惑いといった苦悩を描いた作品。

映画全体を通しても、田舎特有の閉塞感とか「自分はこのまま、この町の大人たちと同じようにつまらない人生を送るんだ」みたいな無力感みたいなものがあまり感じられなかったので、女子高生の苦悩がいまいち伝わってこなかったのは残念。
普通の高校生の苦悩のようなものは感じられたけど、田舎とか関係なくただそれだけだった。

そういう表現っぽいものはいくつかあった、例えば同じクラスの男の子が進路相談の紙を握りつぶして「いいんだよ、親の跡を継ぐんだから」という言葉に“自分ではどうしようもない人生への諦め”みたいなものは感じたし、真子がバイト先の先輩に「この町出て行こうと思ったことはなかったんですか?」と聞いたら「なかったかな。特に夢もなかったし、でも、学生の時はこんな自分想像してなかったかな」という返事に、“学生の頃は夢も希望もなく、大人になってからも希望はない”といった、まるで未来の真子のような存在も出てきた。

とりあえず“田舎特有の閉塞感”みたいなのを表現したかったのかもしれないけど、だからと言って彼らに真子が何か影響されたようにも見えないから、あのやりとりを経て真子の心情に何か変化があると良かったかな。

結局、普通の高校生の苦悩を描きたかったのか、何なのかはよくわからなかった。

なんか、田舎ではすることがないし、ストレスばかり溜まるし、そのストレスをセックスで解消してるやつら嫌い!って感じもよくわからなかった。
身近な人間が高校生で妊娠した描写はあったけど、別にただそれだけって感じ。
あとは、同級生に「エッチしてないのお前だけ」と言われて焦って従兄弟に迫るのも急な感じがした。
ここら辺を描写したいなら、田舎ですることもないし将来の夢もなく、ただただ欲望に忠実に生きるだけのやつら、みたいな存在を出して欲しかった。

たぶん、全体的に田舎に対しての“偏見”のようなものが見えるけど、それらを上手く表現できていないから、観てるこっちは消化不良を起こして、何を言いたいのかがよくわからなかったという感じ。

良いところを上げるとすれば、最後のシーンで、東京から来た従兄弟とのやりとりを経て、東京行きのバスに乗り込み、結局戻ってきたあとに真子が川に飛び込まなかったときにした表情。
あの表情は、田舎への諦めというよりは「田舎だろうと都会だろうとどこに行こうと、人生が良くなるか悪くなるかは自分次第だ」といった前向きな覚悟に見えたところかな。

あと気になったのは、主演の子の演技がヘタなわけではないだけど、一人だけ舞台上で演劇しているかのような演技はちょっと不自然に感じた。