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【映画感想・レビュー】映画『タルサ 俺の天使』心の傷を負った男の前に、娘と名乗る一人の少女が現れる

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映画『タルサ 俺の天使』の作品情報

監督・脚本監督:スコット・プライアー、グローリア・ステラ
脚本:スコット・プライアー、タイ・デマルティーノ
出演者スコット・プライアー
リヴィ・バーチ
ジョン・シュナイダー
ニコール・マリエ・ジョンソン
キャメロン・アーネット
ジャンルドラマ
製作年2020年
製作国アメリカ
上映時間2時間
補足情報原題:Tulsa

映画『タルサ 俺の天使』のあらすじ・内容

アルコール、タバコ、薬に依存し、荒んだ生活を送っている元海兵隊の男・トミー(スコット・プライアー)。
そんな彼の前に突然、娘と名乗る9歳の少女・タルサ(リヴィ・バーチ)がやってくる。

タルサは、2年前に母親を亡くし、里親先の養母から義弟が虐待を受けたことで一時保護されていた。
福祉士のジェイリーンが彼女の預け先に困っていたところ、タルサは、持っていた聖書に挟まっていた写真に写っている男が父親だと言い張ったので、トミーの元を訪ねたとのことだった。

トミーに心覚えはなかったが、かつての恋人との間に生まれていた子供らしく、とりあえずDNA検査の結果が出るまでの間、自宅で彼女を預かることになるーーー。

映画『タルサ 俺の天使』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3)

心の傷を負った男の前に、娘と名乗る一人の少女が現れる


アルコール、タバコ、薬(病院のやつ)に依存し、荒んだ日々を送っている元海兵隊で車の修理屋の男・トミーの元に、自分の娘と名乗る9歳の少女・タルサがやってきて、男の人生が変わっていく話。

映画のプロローグにも出てきた通り、実話を基に作られたみたいだけど、どこまでが実話なのか調べてもわからなかったが、この映画に出てくるタルサという女の子が、監督・脚本・主演を務めたスコット・プライアーの姉らしいことはエンドロールでわかった。

言葉を選ばずに言うと、スコット・プライアーのオナニー映画っぽい感じがぷんぷんした。
それに、他の感動映画で見たような泣ける演出をすっごい薄めて詰め込みました!って感じの、押しつけがましい感動演出が多くてうんざりする。
あとは、淡々とというか、すごくトントン拍子かつあっさりと話が進んで行くため、感情移入する隙もなかった。

まず主人公のトミーがなんでアルコールなどに依存するようになったかと言うと、元彼女が自殺してしまったから。
これだけ聞くと悲しいエピソードだけど、死んだ理由はトミーのせいなんです。
トミーは、5年前に元彼女を妊娠させた挙句、母親の精神の不安定さと自分自身が父親になる自信がないことを理由に、元カノに「子供を堕ろせ」と言うと、元彼女は泣きながらその場を去ります。
その後、元カノは一人で車で川の近くに行き、元々飲んでいた抗不安薬?か何かの薬を飲み、意識が朦朧とした状態で川に入り込み、そのまま気絶して死んでしまいます。

この時点で完全にトミーのせい、しかも、トミーは彼女が精神が不安定なことを知ってた、おそらく薬を服用していたことも知っていたでしょう。
それなのに、欲望のままに中田氏をし、子供が出来たら「子供を堕ろせ」なんて、ほぼトミーが殺したようなもんです。
まぁ、それをトミーもわかっているから落ち込んでいるんでしょうけど、なんというか、落ち込み方が自分に酔ってる感じがするというか、「本当に後悔してる?」って感じの落ち込み方なんですよね。

女の子のタルサがやたら大人びてるのも、何かしら理由とかバックグラウンドとか説明があったら良かったのになーって感じです。
一応、里親が4回くらい変わってる?みたいな設定だった気がしますけど、それだけじゃちょっと弱いですね。
もう少しタルサの過去のシーンを増やすことで、まだ9歳の幼い女の子が大人のように振舞わなければいけなくなった理由に説得力を付けた方が、タルサに感情移入出来て良かったのにな・・・。


あとは、BGMがとにかくうるさすぎる。
たぶん、声入りのBGM(普通の楽曲のこと)だけで7~8曲くらい流れてたんじゃないかな?ちょっとしたミニアルバムくらいの数の楽曲が、微妙なタイミングで流れてきます。
しかも、「ここでこんな曲を流したら感動するんでしょ?」って感じの流し方をするので、映画製作者の薄ら寒い下心が見え隠れするのも気持ち悪かったですね。
そもそもの曲数も多いし、「このシーンでその楽曲は合わなくない?」って楽曲をチョイスするし、一曲終わったと思ったら、体感2~3分後にまた違う曲を流し始めるし、BGM担当の人が、ただ自分の好きな曲を好きなタイミングで流してるだけの無意味なBGMばかりなのが残念でした。

あとは、なんか宗教プロモーションなのかっていうくらい、宗教の要素が多かったのも嫌でした。
宗教を信仰すること自体は別にいいし、一つの要素として映画に取り入れるのはいいんだけど、なんか強引にねじ込みましたって感じの使い方だったんだよな~。
あまり映画に合ってないというか、ちょっと浮いている感じがして、別にあってもなくても変わらなかったよねって感じ。

そういえば、後半40分くらいの展開が全部ふざけてるのかと思いました。
もうガッツリネタバレしちゃうんですけど、タルサが車に轢かれるシーンで、事故現場にトミーが駆け付けた後、病院に搬送前の救急隊員が「車に引かれて意識不明です」って説明した後、トミーがタルサに「パパがついてるからな」と言ったら、すぐにタルサが目を覚まして「パパ?」って・・・なんだそれ、バカかよ。
一時的とはいえ意識不明だったのに、パパの呼びかけに答えるように目を覚ましましたってか?

その後、硬膜下血腫(頭部の外傷で脳の間に血液が溜まって血腫ができる病気)で昏睡状態で深刻な状態だとわかる。
それでなんやかんやあって、タルサに付きっきりのトミーに看護師が家で休むように諭す。
そして向かった先が、いつも通ってたお店で、そこでウイスキーを頼む。・・・なんでこのタイミングで酒頼むんだよバカ。
しかも、仕事後の至福の一杯を飲みに行くみたいな軽快な足取りでさー。
お店に行くとしても、うつむきながら店の前を通ったら、賑やかな店内の雰囲気に誘われて、思わず入っちゃったみたいな感じにするとかさ。

できるなら、大人しく家に帰った後、心が耐え切れずウイスキーのボトルを手に取り、コップに注ごうとするが、ギリギリで踏みとどまって、ウイスキーをボトルごと全部流しに捨てるシーンだろうがよー。

まあ、結局お店で頼んだウイスキーは飲まなかったんだけど、その帰りに自分の仕事場から追い出した元従業員に安い挑発されてそれに怒って殴って逮捕されちゃったせいでタルサに会えなくなるしさ。
もう何やってんだよって展開が続くせいでなんか疲れちゃったよ・・・もう…。

その後もなんか起こって、逮捕で面会できなくなったトミーは、最初一人の看護師に止められて通報されかけたけど、もう一人の看護師(偉い人?)が「電話を置かないとタダじゃおかないわよ」という脅しのおかげで、なんとかタルサに会いに行くことができます。
そして、もともと行く予定だった“パパと娘のダンス”にはタルサは入院で行けなくなったけど、なんとか連れて行こうと、高校の同級生でトミーとタルサを監視する職員の協力により、病院でドレスアップをし、ちょっと前に別の看護師を脅した人と、担当医師の協力により、病院を抜け出すことに成功します。

症状が落ち着いた(?)とはいえ、車イスで移動するとはいえ、1週間以内に始まる手術に備えて安静にしておくべきなんじゃないのか?
手術をしても50%の確率で生きるか、死ぬかの瀬戸際なんじゃないのか?それくらいの深刻なダメージが脳に残ってるんじゃないのか?
本当に安静にしてなくていいんだな?
と思いながら観ていたら、手術が終わったシーンに移り変わります。
そこには、トミーと職員の女と職場の部下がいて、先生がやってきてトミーが駆け寄った後、先生は無言で首を振ったあとトミーの肩をグっと掴みます。
職員の女は泣き、職場の部下は悲しみながら目を逸らし、トミーは立ち尽くしたまま・・・でそのシーンは終わります。

「タルサ殺したのお前ら(先生含め)ちゃうんか?」
って言いたくなるくらい、あの無謀な連れ出しが本当に影響なかったかが気になります。

後半の病院のくだりって、長い間、闘病生活を頑張ったけどもう先が長くないとわかっているガン患者にするやつなのよ。
もちろん、50%の確率で生きるか死ぬかの手術というのも大変なことなんだけど、演出の規模が上に書いたそれなのよ。
あんなたくさんの関係者が協力した過剰な展開はいらないから、手術が成功してやったー、・・・数年後、幸せな家族の姿があったみたいな展開にするか、亡くなったけど、最後にタルサは手紙を書いていて・・・。ていう展開で良かったのよ。
その演出は大げさだよ・・・。

最後に、ずっとラストまで引っ張ってたタルサに付けたアダナ「D.D」も引っ張る意味わからなかったし、亡くなった子供の性別は男の子じゃなくて女の子の方が良かったんじゃないかな?
それなら、トミーがやたら父性に目覚めるのが早かった理由にも説明尽くし。

本当に最後!ツッコミどころはたくさんあったし、演技もあまりうまくなかったけど、子役の子はそれなりに頑張ってたし、ベタな展開で面白く作れそうな設定は、内容てんこ盛りにしすぎるとクドい映画になっちゃうんだなとわかったことも含めて、評価は★3.0という感じでした。

正直、この映画で泣ける人が心底羨ましいです。